不動産を購入する際は、事前の物件探しからローン契約手続きまで、決められた手順を踏む必要があります。事前の情報収集から実際に入居するまでの大まかな流れを見ていきましょう。
なお、購入方法が分譲か仲介かで若干の違いはありますが、基本的な流れはほぼ同じです。
まずは購入したい物件の条件に合わせて情報収集を行いましょう。
物件情報はインターネット上の物件検索サイトや、新聞広告や折り込みチラシなどに掲載されています。地方の物件であれば、不動産会社に問い合わせて情報を提供してもらう方が効率的でしょう。
物件情報を集めたら、以下の項目を確認しながら購入したい物件を絞り込みましょう。
なるべく多くの情報を収集して、購入条件と比較しながら確認すると絞りやすいです。
購入したい物件を絞ったら、不動産会社に問い合わせ、現地もしくはモデルルームの見学を予約しましょう。物件見学の情報は不動産会社のホームページから確認できるほか、新聞やチラシなどで広告が出されている場合もあります。
現地に足を運ぶ場合は、物件の間取りや設備といった内部だけでなく、交通アクセスや買い物・通勤・通学の利便性といった周辺環境もチェックしましょう。
実際の生活イメージを知りたい場合はモデルルームがおすすめです。モデルルームは実際の部屋の広さに合わせて家具・インテリアが配置されており、具体的に生活をイメージすることが可能です。
購入したい物件が決まったら、物件の情報や購入条件などを再確認してください。価格条件が合わない場合は値引き交渉をする手もありますが、トラブルの種になりやすいので注意が必要です。
物件購入の申し込みは、物件の売主である不動産会社か、その販売代理をしている仲介業者と行います。なお申し込み時に「申込証拠金」を預ける場合もありますが、売買契約を締結する前に申し込みを撤回した際は返還されます。
住宅ローンを借りる場合、まず金融機関と保証会社による事前審査を受け、融資の承認を得なくてはなりません。
審査の際に参考する項目はさまざまありますが、代表的なものは以下の通りです。
ちなみに、事前に行われるのは「仮審査」というのが一般的で、本審査を受けるのは住宅ローンを正式に申し込む時です。
審査時期や参考項目などは個々で異なるので、詳細は借入先に問い合わせて確認しましょう。
売買契約を締結する前に、宅地建物取引士から購入物件に関する重要事項説明と契約書の確認が行われます。
重要事項説明は「購入物件」と「売買契約条件」についての内容で、「重要事項説明書」を参照しながら聞くことになります。
しかし、説明には不動産・法律に関する用語などが多く使われており、専門でない人には理解が難しい内容です。不明点はそのままにせず質問し、双方が納得してから契約しましょう。
売買契約条件の説明時には売買契約書の内容確認も行います。なおこの書類は物件購入に関する「証明書類」なので、絶対に紛失しないよう厳重に管理してください。
契約書の内容を確認して納得できたら、売主と売買契約を結びましょう。
通常、売買契約時は購入価格から10~20%程度を抜いた「手付金」を支払います。まとまった資金が必要になるので、あらかじめ契約前に準備しておく必要があります。
買主都合”で売買契約を解除した場合は手付金の払い戻しができないので注意してください。
住宅ローンを利用する場合は、売買契約を締結した後に住宅ローンを正式に申し込みます。申し込み後に「本審査」が行われ、正式な審査結果が届くのはおよそ1週間後です。
本審査に合格したら契約書を作成・契約締結へと進みます。契約内容をよく確認し、納得してから署名・捺印しましょう。
引渡しの準備を整えたのち、残代金などの諸費用を支払います。全ての手続きと支払いを終えてから鍵を受け取り、ようやく入居が可能となるのです。
物件の引き渡しを受けると同時に不動産の登記手続を行います。その後、引っ越しをして入居の運びとなります。
新築マンションを購入した場合は、入居する前に入居説明会や内覧会が行われることがあります。入居説明会は引き渡し当日の3ヶ月前あたりに開催され、その際引渡し日の確認・引越しの日程調整などを行います。
入居説明会後には開かれる内覧会では、完成した物件を実際に確認可能です。図面通りの間取りになっているか、設備に不具合・トラブルはないかなど、建物の状態を入念にチェックしましょう。