土地や建物など…不動産には「適正価格」となるものはありませんが、国土交通省が年に1回発表する土地の「価格評価」などの指標がいくつかあります。不動産の価格指標とは何なのか、見ていきましょう。
実勢価格とは、実際にその不動産が取引された価格のことを言います。「時価」という呼び方でも知られています。売り手と買い手が合意した額が実勢価格として決められるため、最も現実的な価格と言えるでしょう。ただしその時々の経済情勢や需給関係を考慮する必要があります。
実勢価格は国土交通省が運営している「不動産取引価格情報検索」を使って自分で調べることも可能ですが、不動産会社に依頼して「REINS(レインズ)」で調べてもらうことも可能です。
固定資産税評価額は、固定資産税や都市計画税を課税するための評価額です。各市町村が3年に1度算出しており、個別の土地の評価額は所有者だけに通知されるものの、相続税路線価と同様に、「固定資産税路線価」という形で公表はされています。
固定資産税評価額は「公示地価(実勢価格)」の70%ということになるため、価格を比較する場合には、0.7で割り戻すことで計算できます。
「固定資産税路線価÷0.7≒実勢価格」という計算式になります。
路線価とは、毎年1月1日時点における道路に面する宅地1㎡あたりの土地の評価額を、7月初旬に国税庁が公表しているものです。路線価は「実勢価格の約80%」と考えられており、路線価は
の不動産担保評価を行う上で、参考にされる価格とされています。路線価を調べるためには、国税庁の「路線価図・評価倍率表」を自分でチェックする方法があります。
国土交通省が「地価公示法」に基づいて、毎年1月1日時点での価格を調査した上で、3月下旬ごろに公表されるものが、公示価格です。
標準値の指定には、
などが考慮されておりますが、極端に大きな土地だったり、旗竿地などの不整形な土地は、標準値に指定されていない点に要注意。
公示価格を調べるサイトとしては、国土交通省の「土地総合情報システム」が利用できます。